ワインはおいしくなる(良い意味で味が変わる)
と、言うのは半世紀以上も前から、世界的に認められている常識でありました。
グラスに関しては世界的なトップメーカーでもあるヨーロッパの会社が
そうしたグラスの特性をいかし、ボルドーには 、ブルゴーニュには、シャブリには、
それぞれこのグラス、、といった形を世界に先駆け発売し、いまや世界のトップメーカー。
そしてそうした考え方が「常識」=「権威」 となってきました。
世界中のトップソムリエたちもその「常識」=「権威」に従っています。
ところが、ごく最近 その「常識」=「権威」を、
根底から覆してしまう発見をした方が現れたのです。
私ですら最初は「ん?」と思ってしまったほどでした。
「ボトルの中にあるワインの味とグラスに注がれたワインの味は
全く違うものになる」 というのです。
そして、実は「ワインにかかわらず ボトルの中のお酒は大変な自在性を持っており
今までのグラス(高級品も含めて)にそそぐと自在性を失ってしまい、
そのグラスの個性に味が決定してしまうため
今までの 「常識」=「権威」的な考えで言うところの
この食材には合わないとか いったことの多くは
実はお酒自身のせいではなく グラスのせいである。というのです。
そして、そうした考えの下に今まで世界になかった
新しいグラスが発明されたのです。
@@ 皆さんが簡単にできる ワインの実験 @@
これ ウルトラ面白いので ぜひやってみてはいかがでしょうか?
ワイン(白でも赤でも良い)とグラス2種類を用意して

それぞれに注ぎ テイスティングします。
このときおいしくないと思ったほうのグラスのワインを残しておいてください。
当然グラスによって味が変わるのは
今や世界のワイン界の常識ですね。
いろいろなワインをそれぞれおいしく飲むためのグラスが何十年もかけて
考案されてきたわけです。
さて 実験に戻ります。

空になったおいしかったほうのグラスに移し変えます。
そしてテイスティングしていただくと、、なんと
まずかったほうの味になっったまま、あじは変わらないのです。
ええっ?こっちのグラスはおいしいはずなのに、、。
そこで、次です。

ワインを注ぎ、

その際決して

こんな感じ(液面が丸くなってしまっている)
にしてしまっては駄目です。液面が長い楕円形の状態を維持してください。
こうして飲むとワインにもよりますが、やわらかく丸く
実にいやみのない味わいになります。
そして

で、またテイスティング、、、え、、さっきの味はどこへ行ったの、、
グラスを立てたその瞬間に(液面が前後左右対称の丸い形になった瞬間に)
味が変わってしまった(そのグラスの個性の味に変わってしまった)のです。
一般的にグラスというものはスッと立ち上がったものもふっくらと丸型のものも
みな注がれた液体の表面は正円を描いています。
じつはこの、正円を描いた瞬間に中心に向かい力が働き
ワインの(あるいはその他のお酒(自然な作り方で作られてきたお酒の)
分子配列が決定されるらしいのです。
つまり グラスに注がれた瞬間に その形の個性(グラスの個性)の味になってしまうのです。
実は このことを発見されたのは
東京銀座の1950年から続く レストラン エスコフィエ オーナーソムリエの平田さんです。
いかにワインをおいしく楽しくお客様にお飲みいただくか ということに
半生をかけてこられた方で
食事を通し1本のワインを二人で楽しんでいただくお客様にも
たとえば 「僕は渋みがきいたのがすき、、」「私はそんなにきつくないのが好き」
といったカップルでもそれぞれにぐらすをかえ、そのわいんをおいしく飲んでいただくための努力、
温度による味の変化 一番おいしい適温
(ボトルには温度計が差し込まれています。)
また、コースはだんだんとやさしい味から力強いあじへと行くものですが、
次のお皿に進むごとにグラスを取替え料理とおいしく合わせるなど
一般のソムリエたちとは まるで違うスタンスでその工夫を続けてきた結果
先ほど述べた これまで世界中のソムリエたちが 誰一人考えもしなかった
革命的な発見があったのだなあと 山猫としてはその姿勢に
久々に感動したしだいです。
で、この感動は すごく面白く
しかも大変おいしいので、やはり、多くの方に体験してほしいと思ってしまいます。
世界に向けて発信できる食文化に関する発見など、
売れればよいものばかり開発する日本には
えんがなかったのではないでしょうか?
それが、お客様に喜んでいただくのが仕事の
サービスマンによるものであるということになれば 、これはもう
山猫としても 皆さんに声を上げてお伝えしたくもなるというものです。
さて、さらに平田さんは面白いことを教えてくれます。
ボトルの中のワインが持っている自在性は 皆さんが思っているよりも
ずっとひろい適応力を持っている
今まで こはだの酢〆や、魚卵等のワインには決して合わないと
されてきたものとの相性も変わってくるというのです。
ボトルの中にあるワインでも日本酒でもそのままの状態であれば
非常に大きな自在性を持っているのですが いったんグラスにつがれ
分子配列が決定されることによって、そのグラスの味になり、
そこでより特定の食材に合う合わないが発生することのほうが多い のではないか。
ということになるわけです。
ご関心の高い方には 平田さんの
「ワインの神秘 プロのワインの仕上げ術 提供術」
をお読みいただくことをお勧めします。
ちょっと今までにはなかった ワインの本です。
さて この平田さんとの出会いは ほんの3週間前 よるセブンイレブンにふらりと、、
そこにあった漫画 「ザ シェフ」をなんとなく購入したことから始まります。
「ザ シェフ」は私が10代の後半から連載が続く漫画で
たまに面白いヒントをくれたりもするので いまでも時々読んだりするのですが
んん、、銀座エスコフィエ、、実在のレストランじゃない?
この漫画、これまで(某ネタに困ってるグルメ漫画と違って)実在のお店って
あんまりでてきたきおくがないなー、、
位で読んでいたのですが、平田さんの発明製作した
「オールマイティーグラス 樹」が登場し
はっきりいって 山猫も度肝を抜かれたわけです。
早速ちょっと私などにはもったいないお値段のグラスだったのですが、
どうしても好奇心が優勢で我慢できず2脚ほど購入し
試した瞬間に こ、これはお客さんたちにも是非体験してもらわねば、、、、。
ただ 統計学的データよりも 理論的蓄積を重んじる山猫としては
理論的な根拠に 十分納得できていなかったので
いつものことではありますが、
(これまでも多くの大学の先生たちにご迷惑をかけてきましたが)
ぶしつけにも 平田さんに突然のお電話をさせていただき
それからは、メールやお電話で幾度となくしつこくやり取りをさせていただく中
伊藤さん って おもしろいひとなので、どうですか?
良ければ わたしの「オールマイティーグラス 樹」 あつかってみませんか?
ということになり 愛知県でははじめて このグラスを
取り扱うことになりました。
さて 「オールマイティーグラス 樹 」のお話です。
いったいどんなグラスなのか?

2、正面から見るとこんな感じです。

これが 「オールマイティーグラス樹」 です。
飲み口のほうは丸っこいのですがそこのほうの形
やグラスのふくらみにご注目。
ここに注がれたワインは いびつな楕円形の形になりますので
左右前後対象にならず 均一的な力が働かないため
ボトルの中のワインの味がそのまま楽しめるわけです。
一般的な 液面がきれいな丸になってしまうワイングラスに注ぐと
中心に向かって力が働き
ワインの分子配列が決定されてしまいますので、
本来ののボトルの中の味とは違う 「そのグラスの味」に
なってしまうのですが、
このグラスの場合 味は固定化されないままの状態なので、
ボトルの中の味をそのまま楽しめちゃうわけです。
これ、世界初の革命的なグラスです。
さらに

ワインは強い味に
右側の太い側から飲めば やさしい味に
もちろん中間から飲んでも良いのです。
全部違う味になります。
このグラスで決してやってはいけないこと
ワインを仕上げる必要もなく、合わせる料理も悩むことなく楽しめるオールマイティーグラスです。
そして、料理の重さによって使い分けることができます。
例えば、軽い料理の時は幅広の横から、重い料理の時は、縦方向で飲むとワインの強弱が出て、新たな発見が得られます。
ただ一つの注意点は、グラスを回さずにお飲み下さい。回すとグラスの個性で味が変化してしまう可能性があります。
注意点として、ボトルの中のワインの状態そのものを味わうグラスですので、
通常ワインを飲むときに行っている、グラスを回す行為(スワリング)は、
行わないようにして下さい。回すと、通常の正円のグラスに入れた時と同様
、液体が同心円を描いた途端、分子が結合し、
フリーな状態であったものが拘束されてしまい
、味や性格まで変化してしまいます
。(スワリングは、拘束され固まってしまった液体に
無理やり酸素を取り込むためのもので、正円のグラスであるが故に、
回さざるを得ない行為である、ということが言えます。)
その結果、飲料が備えている、食材に対する柔軟性=オールマイティー性」
を喪失する恐れがあります。
これらの現象は、
味の検査機関(株)AISSYで検証済みで裏付けもとれております。
(この飲み物とこの料理は、相性が悪いという組み合わせの殆どが、
正円のグラスに入れられた瞬間に起こる、分子の結合が招く拘束によるものです。)
ここでも 既成概念が、、常識が、、、
太線の部分は平田さんのページからの引用です。
このグラスできてもう3年近くなりますが、
いまだ、世界に6000個ちょっとしかありません。
この美しい歪なグラスは手工業的作品で
当然手つくりでないと作れないのです。
オールマイティーグラス って、ちょっと大げさな名前じゃないの?
じつは、そこです。このグラスの持つ底時からはまだちょっと計り知れないものがあり、
今後さらに面白いことがわかってくることと思います。
つい最近 日本酒の利き酒師でも トップクラスの方が このグラスで
日本酒を飲み 大変感動され、
「いやーこのグラスですべての利き酒をやりなおしたいです。」と
平田さんのところからグラスを譲り受け、いまおやりになっているようです。
ちゃんとしたジュースや 本来のビール もちろん日本酒や
ウイスキー ブランデー はてはミネラルウオーターに、至まで、
自然な形でつくられたかなり多くの飲み物に
このグラスは発見の喜びを引き出してくれます。
レストランやバー もちろんご家庭でも
それぞれのお飲み物用のグラスを 取り揃えるのは
置き場所の問題等 悩み多きことですが、
そうした問題をも解決してしまうグラスだからこそ
オールマイティーグラス と、 言うわけです。
気になるお値段ですが、 2脚セットで 1万6千8百円です。
これについては 山猫も 相当悩みました。
スーパーなやみました。
やっと器が100円均一の プラスチックが消え、
京都や 高山の 漆の椀に 変わってきたばかり、、。
1個 8400円のグラスを使うのは、、身分不相応ではないかと、、、。
、、、しかし、おいしいんですよ、、。これが、、。で、、
とりあえず、お客さんたちにお試しいただける程度の数をとにかくそろえようと、、
今 山猫軒の名古屋への移転でお金がいくらあっても足らないこの時期に、、
ということもあったのですが、こりゃ やるしかないっしょ ってなわけで
やっちゃったんですよね 例によって、、。
で、山猫軒豊橋最後の1ヶ月間、
いつものお酒のお任せ3000円の中に このグラスをつかって、
上記の実験を 楽しくご体験いただこうと思っています。
大変長くなってしまいました。最後まで読んでいただいた方々
ありがとうございます。
さて、お客様の中には、私と同じく好奇心が旺盛な方や
このグラスを山猫で試され、「こ、これは、、、」と思う方も
いらっしゃるかと思います。
オールマイティーグラス樹は
愛知県では初めて山猫軒にて販売
ご注文もできることになりましたので、
その節は お申し出ください。送料分くらいは安くなるかと思います。
「ある程度は ご対応できますが、なにぶん手つくりのグラスのため、
お時間を頂くこともあるかとは思います。」
ご関心のある方はhttp://www.itsuki-oval.com/itsuki.html
をごらん頂くと 平田さんのグラスのページに飛べます。
つづく、、、
スポンサーサイト